バーガー数の解釈

基礎理論読書会フォローアップ会で「バーガー数ってどう解釈するの?」 という話になった訳ですが. Pedlosky ではバーガー数が


S \equiv g \frac{\Delta \rho}{\rho}\frac{D}{4\Omega L^{2}}


と定義されていた訳です.

Introduction の段階で出てきたので簡単(?)な解釈ができないですかね, と.

目標は「成層の影響と回転の影響を表わす無次元数」っての. 以下の内容は私が勝手にあれこれしてた内容な訳です. ゼミとは無関係.

長さスケールの比で解釈すると.

Pedlosky では, ロスビーの変形半径


L_{D} \equiv \frac{1}{2\Omega}\biggl(g \frac{\Delta \rho}{\rho} D\biggr)^{1/2}


を定義して, バーガー数は


S = \biggl(\frac{L_{D}}{L}\biggr)^{2}


です. としていたのです. ロスビーの変形半径がどういうモノか, については地衡流調節の話をする事になりそう, なのでパス*1.

速さスケールの比として解釈

層内で, 流体粒子が重力(浮力)の影響を受けて落下する速度は概ね


v_{F} = \sqrt{g \frac{\Delta \rho}{\rho} D}


となる. その一方で系の回転による速度ってのが


v_{\Omega} = \Omega L


となる.そんな訳でバーガー数を速度の比でもって解釈できないかな, とか.

エネルギーの比として解釈

位置エネルギーと水平方向の運動エネルギーの比, と考えると

層の位置エネルギー:

U = g \Delta \rho D


水平方向の運動エネルギー:

K = \rho \frac{1}{2} (\Omega L)^{2}


で比をとれば, 2倍ずれますが, 似た式が出てきますね.

結局

どうするの, とか言えば時間切れでした. また明日暇があったら. Δρってそもそもなんでしょう, とか. 浮力振動数の話へ持って行った方が良いのかしら.

2006/05/06 追記

時間の比で解釈するのが良かった. というか自由落下ってなんですかねぇ. これ重力波の速度じゃないですか.

…というか, ロスビーの変形半径の説明そのものだなぁ. うん.

*1: しても良いけど, 第1章の話では無い気がするよ.